ビクトリノックスの十徳ナイフ･マルチツール徹底比較 多機能でコンパクトなEDCツール

こんにちは、メイヨーです。今回は節税・投資とは別に、おすすめのガジェットとしてビクトリノックスのマルチツールを紹介したいと思います。キャンプや釣り・登山などアウトドア好きの方にはおなじみのマルチツールですが、名前は知っていても意外と知らない方も多いのではないかということと、ハマってみるとシリーズの違いが複雑すぎたので徹底比較してみました。

ビクトリノックスマルチツール・アーミーナイフとは

ビクトリノックスはスイスのマルチツール・ナイフ・腕時計などを手掛けるメーカーで、1884年設立と長い歴史があります。いわゆる十徳ナイフやスイスアーミーナイフと聞くと、自然と赤に十字マークのビクトリノックスマルチツールをイメージする方もいるのではないでしょうか。

一口にビクトリノックスのマルチツールと言っても、大きさ・機能・デザインが実に豊富で選び方が人の数だけある勢いです。

今回は、アウトドアをしない方でも普段使いしやすいスモールサイズ・ミディアムサイズのマルチツールを中心に違いや選び方を紹介していきます。

かながわPayきっかけでビクトリノックスマルチツール沼に

なお、これまで私は十徳ナイフと無縁でしたが、今年2021年にかながわPayの対象店舗を巡っているなかでビクトリノックスのクラシックSDを購入する機会がありました。フルリモートワークで自粛中心の家から出ない生活を続けていると、お店で見かけて物を衝動買いするということもほとんどなくなっていたのでこれはとても良い機会だったと思っています。

クラシックSDは後述するスペック比較のなかでも、ごくコンパクトで機能も充実していて最もスタンダードなマルチツールだったのでこのとき購入して良かったなと感じています。

このクラシックSDをきっかけに、ビクトリノックスはジェットセッター・ミニチャンプを購入し、その他のメーカーでも十徳ナイフをはじめ、カード型マルチツールやカラビナ型マルチツール、パラコード型マルチツールなど合計10点ほどを購入してしまいました。

色々購入してみて、ビクトリノックスが最もコンパクトで機能性に優れていて無駄がない印象です。

ビクトリノックスマルチツールのシリーズ名・型番の見分け方

色々比較してみてわかったポイントとしてビクトリノックスのマルチツールは素材や型番に特徴があります。シリーズが多く、機能だけでははっきりとした違いがないことが多いのでまずはここを抑えておくと見分けやすくなります。

• 商品名に「ライト」「ミッドナイト」が付いたらLEDライト付き
• 商品名に「ウッド」が付いたらボディ部分が木製
• 商品名に「ALOX」「AL」が付いたらボディ部分がアルミ製
  ＝アルミ製はボディ部分のつまようじ・ピンセットやキーリングが付かないことが多い

スモールサイズのビクトリノックスマルチツール

ビクトリノックスマルチツール(スモール)サイズ一覧比較表

スモールサイズのビクトリノックスマルチツールはどれも非常にコンパクトで、女性のメイクポーチやがま口にも入るサイズです。最も小さなエスコート・クラシックAL/クラシックALOXで重さが17g、高機能なミニチャンプやエグゼクティブでもでも重さ45gと持ち歩きやすいのが特徴です。

特にクラシックシリーズはカラーバリエーションも豊富で、限定モデルやコラボデザインなども販売されるのでコレクションできる楽しみもありますね。

シリーズ	ボディ材質	重さ	長さ	高さ(厚み)
クラシックSD	樹脂	21g	58mm	9mm
クラシック	樹脂	21g	58mm	9mm
クラシックAL/クラシックALOX	アルミ	17g	58mm	6mm
シグネチャーライト	樹脂	24g	58mm	12mm
シグネチャーライトWL	樹脂	24g	58mm	12mm
エグゼクティブ	樹脂	45g	74mm	10.5mm
クラシックシグネチャー	樹脂	23g	58mm	11mm
エグゼクティブウッド	木材	20g	65mm	12mm
ネイルクリップ582	樹脂	26g	65mm	15mm
ネイルクリップ580	樹脂	36g	65mm	18.5mm
ネイルクリップウッド	木材	36g	65mm	19.5mm
ジェットセッター	樹脂	22g	58mm	9mm
ラリー	樹脂	22g	58mm	9mm
エスコート	樹脂	17g	58mm	8mm
アンバサダー	樹脂	35g	74mm	9mm
マネークリップAL	アルミ	28g	74mm	8mm
マネージャー	樹脂	31g	58mm	12mm
ランブラー	樹脂	30g	58mm	10.5mm
ミニチャンプ	樹脂	45g	58mm	15mm

ビクトリノックスマルチツール(スモール)機能一覧比較表

スモールサイズのマルチツールを機能別に比較すると、以下のような特徴があります。

• スタンダードは入手しやすく基本機能が凝縮
• 刃物なしはジェットセッターかネイルクリップ582（機内持ち込み可）
• スモールサイズで最も高機能なのはミニチャンプ

ほとんどすべてのモデル（マネークリップAL以外）にキーリングが付いているので、カラビナに付けたりポーチに付けるのも簡単です。ビクトリノックス以外のマルチツールでは、値段が安くてもキーリングが付いていないものがあって持ち歩きにくい・落下の危険があるためキーリングの有無は侮れません。

また、マルチツールのボディ部分（鞘）に収納されているピンセット・爪楊枝はアルミ素材以外の多くのモデルで搭載されています。LEDライトや加圧ボールペンが付く場合は、同じ位置にあるピンセット・爪楊枝がないこともあるので必要な機能にあわせてモデルを選んでみましょう。
※加圧ボールペン付きのマルチツールの場合、替えツールとして爪楊枝がついてくることもあります。この爪楊枝はプラスチック製で、持ち手部分を各ツールのツメに引っ掛けて引き出すこともできます。

ミディアムサイズのビクトリノックスマルチツール

ミディアムサイズとスモールサイズのマルチツールには、後述する機能のほかに素材でも違いがあります。なかでも、デュアル樹脂と記載している素材は、スイス陸軍のソルジャーナイフの柄にも使用されるデュアルコンポーネントハンドルでナイロン樹脂とウレタン樹脂を組み合わせた滑りにくく耐久性のある素材です。

ミディアムサイズになると男性でも扱いやすく、家庭にあるワイン栓抜き・ソムリエナイフに近いサイズになります。

ビクトリノックスマルチツール(ミディアム)サイズ一覧比較表

ミディアムサイズのビクトリノックスマルチツールの機能はかなり幅広く、最もシンプルなスイスアーミー1 ALOXはナイフのみで重さ44g・厚み9mmのコンパクトサイズ。反対に、スイスチャンプXLTは盛り盛りの49機能を搭載し重さも246gに厚み43mmのデラックスモデルとなっています。

釣りに特化したアングラー、工具に特化したサイバーツールなど用途別のモデルも多彩なので、目的にあわせて選ぶのも楽しみのひとつですね。

ビクトリノックスマルチツール(ミディアム)機能一覧比較表

ミディアムサイズのビクトリノックスマルチツールでは、スモールサイズにはほぼ搭載されていない缶切り・マルチフック・リーマー(キリ・千枚通し)・のこぎりを備えたモデルも豊富です。はさみがないモデルも多いので、購入時によくチェックしましょう。

また、ミディアムサイズのマルチツールにはオレンジピーラー・マネークリップ・甘皮押し・爪切りを備えたモデルは2022年1月現在確認できないため、スモールサイズのマルチツールもあわせてご確認ください。

ビクトリノックスマルチツール(ミディアム)機能一覧比較表(ハサミなし)

ハサミがないミディアムサイズのマルチツールでは、2022年1月現在、ALOX以外のモデルでキーリングがあり、エクセルシオールとスイスアーミー1 ALOXを除くモデルでワイヤーストリッパー・栓抜き・缶切りが搭載されています。

ワインの栓抜きに使えるモデルも多いので、新築祝い・引越し祝いなどのギフトで贈られることもあるようです。

ビクトリノックスマルチツール(ミディアム)機能一覧比較表(ハサミあり)

ハサミがあるミディアムサイズのマルチツールは、2022年1月現在キーリング・ワイヤーストリッパー・栓抜き・缶切りも搭載しています。

サイバーツールやスイスチャンプはフルモデルともいえる高機能マルチツールなので、重量も厚みもありますが１つ持っていると便利ですね。

おすすめのビクトリノックスマルチツールの選び方

• マルチツールにキーリングは必須！落下防止にもおすすめ
• ハサミ重視なら切れ味が鋭いマイクロセレーションモデルを選ぶ
• 純正パーツは意外と高価、必要な機能が備わったモデルを選ぶ
• ナイフっぽくない見た目ならスイスカードやTOMOもおすすめ

マルチツールはキーリング有りが便利

キーリングがないマルチツールは意外とあるのですが、カラビナに付けたりできないのでケースに入れて持ち運ぶ必要あり不便です。落下防止にもなるので、できればキーリングありのマルチツールを選びましょう。

マイクロセレーション仕様のはさみは切れ味抜群

なお、ビクトリノックスマルチツールのハサミには通常のハサミと、細かくギザギザした刃で切れ味が鋭いマイクロセレーションの2種があります。ハサミを使うことが多く、細かい作業をする場合はマイクロセレーションを選びましょう。

純正パーツは意外と高価だけど長く使える楽しみも

また、ビクトリノックスは純正パーツを購入してリペアしたり一部機能を入れ替えることも可能ですが、意外と高価なのでできれば購入時に必要な機能がカバーされているものを購入しましょう。

おしゃれ文具好きならスイスカードやビクトリノックスTOMOもおすすめ

それから、ビクトリノックスのマルチツールがいかにもナイフっぽい見た目で気が引ける…という方には、カードタイプのスイスカードや、クラシックシリーズのハンドル部分が四角くなったビクトリノックスTOMOもおすすめです。こちらは十徳ナイフっぽさがなく、おしゃれな文房具のように持ち歩けるのがポイントです。カラーバリエーションも豊富で、スイスカードはゆるキャンなどのコラボデザインも発売されています。

おすすめのビクトリノックスマルチツール使い方解説Youtube

ビクトリノックスマルチツールはデザイン性が高く機能も充実していますが、機能が多すぎてかえって使い方がわからないという方もいるかと思います。実際、購入してみると説明書はかなりシンプルで、どこをどのように使ったら良いのか戸惑うこともあります。
※説明書には購入したモデル全ての機能解説はなく、よくある機能解説と代表的なマルチツールの解説・取扱いの中事項のみが記載されています。

そんなマルチツールの使い方に悩んだときにおすすめなのが、詳しい人のYoutubeチャンネルです。

カズチャンネル

カズチャンネルや勝村工務店など複数のチャンネルを運営するカズさんは、ビクトリノックスを始めマルチツールやガジェット系に詳しく商品紹介や実例を動画でアップしています。

マルチツール特有のなんだかわからない機能も「男のロマン」と紹介していて、なんとなく共感できます。

Felix Immler

カズさんとは反対に、ビクトリノックスに特化して各パーツの使い方を詳しく紹介しているのがFelixさんのチャンネルです。

特に、マルチフックやつまようじ（ツースピック）の使い方・アレンジなども実際に動画で解説しているので思いがけない用途が広がります。字幕・音声ともに英語のみですが、使用シーンが主なのでわかりやすいかと思います。

基本機能の使い方にとどまらず、既成パーツをアレンジしたり収納場所を増やす等の荒技もいくつか紹介されています。※アレンジは自己責任となりますのでご注意ください。

ちなみに十徳ナイフは銃刀法に引っかからないの？

なお、十徳ナイフ・マルチツールをはじめて購入される方は銃刀法にあたるのではないか心配になるかもしれません。私自身も少し心配になったのですが、銃刀法は「刃渡り6cmを超える刃物を正当な理由なく持ち歩いた場合」が該当するのでスモールサイズ・ミディアムサイズのビクトリノックスマルチツールではまず問題ないと思います。
※手元にあるスモールブレードの刃渡りは約3.5cmでした。

本格的なアウトドア用のラージサイズの十徳ナイフでは、刃渡り6cmを超えるナイフが搭載されていることもあると思うので、その場合はキャンプなどの際に限りケースに入れて携帯するようにしましょう。