こんにちは、メイヨーです。フリーランスになって4年め、ポイント投資から資産運用を始めて3年めになりました。このブログでは主にポイント投資やポイ活についてお伝えしてきましたが、今回は後輩が独立することも増えてきたので正社員から自営業になってみて感じたことを記しておこうと思います。※2023年施工予定のインボイス制度については言及していません。
会社員から独立を検討中の人に参考になると良いなと思います。
実際フリーランスになってみて色々痛感したことも多かったです。
フリーランスと会社員の大きな違い
仕事の自由度は高いが年金は安く税金が高い
まず、会社員時代を経てフリーランスになって感じた大きな違いが、仕事の自由度と引き換えに背負う税金・保険料の高さでした。ざっくり業種を問わず違いをまとめてみると、以下のようになるかなと思います。
項目 | 会社員・正社員 | フリーランス・自営業 |
---|---|---|
収入 | 会社規定によるが安定的 | 調整しやすいが不安定 |
昇給 | 機会が限られる 転職で昇給のことも | 仕事を増やせば収入も増える 契約によって報酬見直しが難しいことも |
仕事内容 | 就業環境・部署による 個人の希望で選択しにくい | 自分で選べる 未経験分野に挑戦したり断ることもできる |
保障 | 厚い | 薄い |
税金・保険料 | 安い | 高い |
年金 | 高い | 安い |
福利厚生等 | 有給休暇・賞与・交通費 退職金・資格手当 飲食補助・書籍代補助 忌引休暇・生理休暇など | なし |
税金が高くてキャッシュが苦しい…!
控除・節税知識がない独立直後の辛さ
会社員時代は給与天引きが基本だったこともあって、そこまで意識していなかったあらゆる税金が重くのしかかります。独立してすぐは個人での業務と確定申告で手一杯だったので、控除・節税についてきちんと抑えられるようになるのは2年めの確定申告が終わってからでした。
会社員時代に、比較的「必要以上に予算がなくて経費削減が良しとされる部署」にいたこともあってフリーランス1年生のころは必要な経費も削減してしまい、苦しい状況にありました。
フリーランスになる前はふるさと納税と生命保険料控除くらいしか節税方法の知識がありませんでしたが、徐々にマネーリテラシーを身に着けて、2022年現在では以下の節税策・控除を活用しています。
- 青色申告特別控除
- iDeCo(個人型確定拠出年金・小規模企業共済掛金控除)
- ふるさと納税
- 小規模企業共済(小規模企業共済掛金控除)
- 経営セーフティ共済
- 生命保険料控除
- セルフメディケーション税制
- 文芸美術国民健康保険組合(文美国保)
ただし、私個人はまだマイクロ法人を設立しておらず、法人格がない個人事業主の立場なので法人よりもできる節税策は少ないと言われています。利用できる範囲で活用していない控除では専従者給与・地震保険料・住宅ローンなどがありますがこれらは家族も関わってくる領域なので今後も活用する予定がありません。人によっては活用できると思いますので、項目だけ挙げておきます。
- マイクロ法人設立
- 青色事業専従者給与
- 地震保険料控除
- 住宅借入金等特別控除
活用している控除・節税は、いずれも知ると知らないとでは大きな違いだったので記載しておきます。iDeCoやふるさと納税など、詳しくは以前の記事でも紹介していますのでご参考ください。
フリーランスになって良かったことは仕事の自由度
会社に縛られずにやりたい仕事に向き合える!
専門スキルがある人に嬉しい自由度の高さ
税金の高さや不安定さを差し引いても、フリーランスになって良かったと感じている醍醐味はやはり仕事の自由度です。つねに業務に集中できることや、会社の方針や部署の判断に捉われず、仕事内容を自由に決められて何を受けるか・断るかも選択できる点は正社員時代には得られなかったやりがいがあります。
フルタイムで週5日働き、個人の一存では仕事が断れないことが多い会社員と違って、いつどのくらい働くかも自由。業務に必要なデバイスやツールを選定することもできるし、経費をどのくらい使うかも自由です。
- 仕事の契約内容が調整できる(業務の提供範囲が決められる)
- 仕事の契約期間が調整できる(継続・終了の判断ができる)
- 面接・履歴書が不要に(業務委託の場合)
- 導入ツールやデバイスの自由度が高い(ただし法人よりも安い)
- クライアントの社内行事が強制ではない(稼働条件による)
業務委託は履歴書が不要?フリーになって嬉しい誤算も
また、独立してから感じた意外なメリットとして、業務委託になってからは履歴書の提出を求められることがなくなりました。エージェント経由の仕事でも個人紹介の仕事でも、基本的に履歴書は求められず職務経歴書のみで就業前の面談・打ち合わせも1回のみ。
正社員時代の転職活動では、カジュアル面談・一次面接・二次面接・役員面接・内定後の面談と1社に5度も面接が必要だったこともあったので、かなり気持ち的にも負担が軽くなりました。個人的に、経歴が新卒採用ではなくブランクもあるので履歴書が不要で自分のスキルを重点に見てもらえることは嬉しい誤算でしたね。
もしかすると、業務によってはフリーランスになっても履歴書が必要な方もいるのかもしれませんが、幸いにして私は独立して4年目・クライアントが累計12社ほどでいずれも履歴書を求められたことがありません。
フリーランスになってしんどいことは税金負担と不安定さ
働いただけ稼げるけど、体調不良が命取り…
まさしく体が資本の自営業
フリーランスになると自由度と引き換えに税金が高いことは既に述べた通りですが、不安定さ・保障の少なさもあらかじめ知っておくと良いかなと思います。個人的には、有給がなくなることや確定申告の手間が増えることは独立前に想像できていましたが、常駐でも交通費が支給されない会社がほとんどなのは意外でした。
- 有給休暇がない
- ボーナスがない
- 退職金がない
- 交通費が支給されない(自分で経費計上)
- 忌引休暇・飲食補助・手当などの福利厚生がない
- 祝日・お盆や年末年始に働くか収入減か
- 確定申告や事務作業の負担が増える
有給も慶弔休暇もないと、自分自身の体調不良や身内のアクシデントなどで休む必要が出てきたときにダイレクトに収入に影響します。個人的に、もともとフレックスやボーナス・退職金とは無縁の会社に勤めていましたが有給の有難み(特に半休!)は独立してみて痛感したものです。
また、仕事の取組み方にもよりますが、固定給ではなく時給・日給ベースや出来高で仕事をする場合、カレンダーが祝日や年末年始でも休めば手取りが減ってしまうという点も悩めるところです。フリーランスとして平日に休むのも自由ですが、反対にゴールデンウィークやお正月三が日に働くのも自由なのでスケジュール調整が肝心になってきます。
実際、独立して3年半余りのなかで、仕事量をうまく調整できずに帯状疱疹にかかったりペットを看取ったりしたタイミングでは文字通り泣きながら仕事をしたこともあります。反対に、平日に突然半日オフができることもあるので自由度の高さがそのままつらい自己責任になるのも特徴です。
なお、会社員と比較すると給与明細もありませんが請求書を発行するのでここは特にメリット・デメリットでもないので割愛します。
独立は誰にでもおすすめできるわけではないです
実際に独立してみると、フリーランスに向いている人と会社員に向いている人はかなり違いがあるなと感じました。私自身はフリーランスになって良かったと思っていて、デメリットを鑑みても会社員に戻る気は少なくとも向こう5年ありません。
ライフスタイルや方向性によってもどちらが向いているか変わってくると思うので、以下を参考にしてもらえたらと思います。
- 自分の力で自由に仕事がしたい
- 専門スキルを活かしたい
- チャレンジしたい、挑戦したいことがある
- どうしてもやりたくないことがある
- 集団行動が苦手、会社行事が苦手
- フルタイム週5日勤務に捉われたくない
- 定時以外でも対応しやすい
- クライアントと個人で関係性が築きやすい
- 納期管理、スケジュール調整ができる
- チームで仕事がしたい
- 個人の裁量よりも会社とともに成長したい
- 仕事の自由度よりも安定性を重視したい
- 仕事内容は会社に準じるが、仕事量は調整してほしい
- 集団行動や会社行事が楽しめる
- 産休・育休を経て職場復帰がしたい
- ボーナスや有給・福利厚生を活用したい
- 税金負担や確定申告、事務作業が増えるのは嫌だ
- 社会人経験がまだ乏しい人
- マイホームを購入する予定がある
- 預金・生活資金・キャッシュの余裕がほとんどない
人によって基準はやや異なるかもしれませんが、仕事や生活に自由度を求める人や会社員としての働き方にやりにくさを感じているのであればフリーランスに向いているかもしれません。ただし、働き方の自由度には自己責任も伴うので専門スキルを磨いたり、クライアントとの関係性を築いたり、事務作業を行ったりする努力は必要です。
会社員でも同じことですが、どんなに専門スキルがあっても、クライアントやエージェントへの連絡をないがしろにしていたり納期が守れない人は仕事が発展しないかと思います。また、仕事を抱え込みすぎたり体調管理をおそろかにしないことも大切です。
私が独立した2018年よりも、近年はフリーランス向けの本が多数出版されています。また、副業やフリーランス向けの案件紹介エージェントも増えているので、まずはそういったところから情報収集をしてみるのも良いかと思います。