こんにちは、メイヨーです。仕事納めから1日開けて来年の確定申告の準備などを進めています。ポイント投資を中心に獲得した国内株通知のうち、配当金通知や株主優待の通知はすぐに郵便爆弾から確認しているのですが放置していた書類があったのでこの機会に調べてみました。
株式再編に伴って生じる端数のお話
特定口座から一般口座になるのは面倒…
株の払い出しとは?
株の払い出しは、保有している株式に以下のような変更があった場合に実施されます。
- 保有株が上場廃止となったとき
- 特定口座の株式が一般口座に振り替えになったとき
- POで上場前株式が割当になったとき
- 特定口座から別の証券会社口座に株式が移管したとき
今年2021年に、保有している株式のうち何社かから払出通知書や新株式割り当てに関する通知が届いていました。しかし、余りマイルを交換したポイントで購入した単元未満株(S株・キンカブ)がほとんどだったので、忙しくて内容もよくわからず放置していました。
なんとなく、保有していた株の銘柄がオンキヨーのように上場廃止になってしまっていわゆる紙切れになってしまったのかな…と思っていたのですが、そうではないようです。
株式が上場廃止で紙切れになったら?
価値喪失株式に係る証明書を確定申告に添付
上場廃止で株式が完全に紙切れになってしまう場合、証券会社から「価値喪失株式に係る証明書」が送付されるとのことです。この資料を確定申告に添付することで損失として扱うことができるんですね。
今回私が受け取った払出通知書はいずれもスピンオフや株式併合に伴う口座移動や端数処分だったので、上場廃止で株が無価値になってしまったというわけではなさそうです。
実際に通知を受け取ったケースでそれぞれ払出理由が異なるようなので、以下に記載しておきます。
IBMのスピンオフ(キンドリル)に伴う払出
新会社設立で新株分配・特定口座から一般口座になったケース
IBMは2021年10月12日に、特定部門を切り離して新会社を独立させるスピンオフを実施しました。IBM 1株につき、新会社のKyndryl Holdings, Inc.(KD)が0.2株分配されるというものです。IBM 5株を保有していたら、KDが1株分配される仕組みでしたが私は3株だけ保有していたので受取はありませんでした。
しかし、このスピンオフに伴ってIBMが特定口座から一般口座に移ってしまったので払出通知書が届いたようです。さかのぼって調べてみると、一般口座にうつると確定申告が面倒なのでスピンオフ前に売却してしまうという方もいました。なるほど。確かに一般口座は面倒なので担当税理士に相談して手続きしたいと思います。。
双日の株式併合による払出
株式の単位再編で端数が処分されて振り込まれたケース
続いて、双日(2768)が払出通知書に含まれていました。こちらは2021年10月1日に、双日 5株を1株に再編する株式併合が行われたためで、100株を保有していたら株式併合後は20株というように保有株式数が変更になるものでした。
- 株式併合
=上場企業が複数株を1株に統合し、発行済み株式数を減らす変更 - 株式分割
=上場企業が1株から複数株に分割を行い、発行済み株式数を増やす変更
(株式分割は株式併合の逆で、2021年9月28日にはトヨタ自動車(7203)が1株を5株にする株式分割を行いました)
私は双日も余りポイントで1株のみ保有していたので、株式併合後の1株に満たず自動的に株主ではなくなりました。1株あたりの処分代金が1,895円だったので、0.2株にあたる端数処分代金379円が配当金とあわせて振り込まれました。
※受取方法はあくまで私の例なので、普段のほふりでの配当金受取方法によって異なるかもしれません。
このケースに関しては一般口座と関係なく、特に手続きもありませんでしたが株主ではなくなってしまうので思い入れのある銘柄では注意しておきたいなと思いました。そういえば、昨年2020年は少しだけ持っていたSPXSも併合されたんでした。
前田道路の経営統合・株式移転(インフロニアホールディングス)による払出
ホールディングス化、経営統合による払出で払い渡し手続きが必要だったケース
もう1点、インフロニア・ホールディングス株式会社からも書類が来ていて、特定口座内保管上場株式等払出通知書に含まれていました。これに関しては(余りポイントでざっくり色々株を買ったとはいえ、いよいよ完全に覚えがない…)と焦っていましたが、2021年10月1日に前田道路株式会社・前田建設工業株式会社・株式会社前田製作所が経営統合して株式会社インフロニア・ホールディングスとなったようです。
経営統合に伴い、上記3社の株式は保有数に応じて以下のように配分されました。
社名 | 経営統合前の株式 | 新株式の割当て数 |
---|---|---|
前田道路 | 1株 | 2.28株 |
前田建設 | 1株 | 1株 |
前田製作所 | 1株 | 0.58株 |
私はこちらもマイルから交換した余りポイントで前田道路を1株だけ保有していたので、インフロニア・ホールディングスの株式を2.28株割当てられることとなりました。
2.28株のうち、2株はネオモバの特定口座に入り(これはなぜか特定口座…)、端数の0.28株相当は2021年12月28日~2022年1月28日までの間にゆうちょ銀行または郵便局で払い渡しを受けることとなりました。これは忘れずに受け取らねば。
追記)端数株式処分代金領収証の郵便局手続きの仕方
この記事を投稿した翌日の12月30日に、郵便局窓口で端数株式の処分代金を受け取ってきました。受取の際は、届いた書類(端数株式処分代金領収証)と印鑑(認め印)が必要だったので、今後も印鑑を忘れないようにしたいと思います。
なお、領収証となっていますが書類は郵便局(またはゆうちょ銀行)預かりとなり、レシートや控えがないので現金のみ受け取る形となりました。証券会社の払出通知書には金額が載っているので、受け取った処分代金がわからなくなってしまったときは払出通知書を確認しましょう。
ちなみに、他にも端数株式処分代金を受け取る方が多いのか、端数株式処分代金領収証を提示するだけで窓口の手続きはとてもスムーズでした。節税のために共済(小規模企業共済・経営セーフティ共済)の手続きをメガバンク窓口でしたときはかなり難航したので、多少説明や待ち時間がかかるかも?と思っていましたが全く心配いらなかったですね。
株式の払出通知書が届いたら必ず確認しよう
ということで、今回は今年2021年に受け取った払出通知書のケース3件を振り返りました。幸いにして、まだ保有株が上場廃止によって無価値化(価値喪失)したケースは体験していませんがいずれのパターンでも保有株に動きが生じるので払出通知書には気をつけておきたいと思います。
特に、インフロニアホールディングス(前田道路)の件のように1ヶ月の間で必要な手続きについては見落とさないようにしたいですね。
ポイント投資からお金を学ぶ機会に
余りポイントをきっかけに色々な単元未満株を保有しましたが、来年2022年は少しポートフォリオを見直してもいいかなと思っています。投資信託・米国株は郵便爆弾と無縁ですし、日本株でも日興フロッギーで1株未満の保有銘柄についてはさすがに郵便爆弾が届いていない印象です。
思い入れのある上場企業であれば、株主通信を見るのも楽しいのですがあまりに紙が多いのでもっとペーパーレス化できないものかなと感じます(一部企業では電子化されていますが、電子交付している旨を書面で通知されることもあり内心ずっこけています)。金融所得課税の増税が取り沙汰されていますが、個人的には金融所得課税を引き上げるよりも郵便爆弾が解消されて、年金も後納制度が復活したら多少ましなのでは…と思ったりもします。
とはいえ、節税や投資に興味を持たなければ金融所得課税も全く知らずにいたと思うので(おそらく以前の自分なら「どうせ株買わないし関係ないや」と思っていたでしょう)、この年になって知識が増えてよかったなとも感じます。来年も引き続き、無理なく資産形成していきたいですね。
今回の記事がどなたかの参考になりましたら幸いです。よろしければ、そのほかの記事もご覧ください。